「ランゲ&ゾーネの時計を修理したら料金ってどれぐらいかかるの?」
「ランゲ&ゾーネの時計を修理したいから依頼先についての情報が知りたい。」
「依頼先の情報と依頼先別の修理料金を知って今後の参考にしたい。」
この記事では、上記のような疑問を解決していく内容となっております。
「A.ランゲ&ゾーネ」は、1845年にドイツの時計師だった”フェルディナント・アドルフ・ランゲ”によって創業されました。
1948年にドイツの東西冷戦をきっかけに工房が国営化されて、ブランドは休眠を余儀なくされました。
東西統一されてから会社を復興し、94年にコレクションを発表したのです。
自国に翻弄されながらも見事な復活を遂げ、ドイツ時計の最高峰ブランドとなりました。
A.ランゲ&ゾーネの特徴 |
---|
『ムーブメントの2度組み』 |
・一度ムーブメントを組んでから再びバラし、パーツをキレイに磨き上げてムーブメントを組みなおす ・初期不良が格段に減り、精度とクオリティを高める |
『アウトサイズデイト』 |
・ランゲ&ゾーネが特許を取得した独自機構 ・文字盤にある日付けの数字を10の位と1の位に分けた表示 |
『自社製ヒゲゼンマイ』 |
・2003年にヒゲゼンマイを製造して2006年から新型ムーブメントに搭載してきた ・ドイツブランドでいち早く自社製造に成功した ・ムーブメントごとに適した厚さや幅にできてより精度が向上する |
上記のように高度な技術を擁する、名門のマニュファクチュール(自社一貫制作)ブランドです。
そんなランゲ&ゾーネの腕時計も、使用するうちに内部で経年劣化が発生します。
時計の精度が低下していき、最終的にはパーツの破損にもつながります。
これを避けるためには、定期的な修理やメンテナンスが必要不可欠となります。
しかし、ランゲ&ゾーネほどの高級時計だと、事前になにかしらの情報がほしいものです。
特に、依頼先や修理料金などの情報は重要です。
この記事ではランゲ&ゾーネの修理料金を、主な依頼先である「正規サービス」と「修理専門店」に分けて解説していきます。
最後までお読みいただくと、以下のようなメリットがあります。
・A.ランゲ&ゾーネの修理料金を把握したうえで修理の予算を組み立てれる
・A.ランゲ&ゾーネの修理の依頼先について理解したうえで依頼先を選べる
・依頼先の情報と依頼先別の修理料金を知ったうえで最適な対応ができる
ぜひこの記事を参考に、ランゲ&ゾーネの時計を修理してみてください。
A.ランゲ&ゾーネの時計を修理できる依頼先
ランゲ&ゾーネの時計を修理できる主な依頼先は、「正規サービス」と「修理専門店」です。
それぞれの詳細を解説していきます。
A.ランゲ&ゾーネの正規サービス
まず修理の依頼先として挙がるのは、ランゲ&ゾーネの正規サービスです。
正規サービスは、高い安心感がメリットです。
自社製品ならではの修理ノウハウと、純正パーツで修理・メンテナンスを実施してくれます。
高度な機構が多いランゲ&ゾーネの時計を、的確に修理してくれるのです。
腕時計の修理専門店
正規サービス以外だと、腕時計の修理専門店が候補に挙がります。
ランゲ&ゾーネはもちろん、あらゆるブランドや機能の修理に長けた専門店です。
熟練のプロによって修理が行なわれるので、正規サービスとクオリティは変わりません。
高いクオリティにも関わらず修理料金が割安になる、魅力的な依頼先です。
A.ランゲ&ゾーネの時計の修理料金
ランゲ&ゾーネの修理を依頼するにあたって、やはり修理料金は一番気になるところです。
ここではランゲ&ゾーネの修理料金を、「正規サービス」と「修理専門店」に分けてご紹介します。
正規サービスの修理料金
モデル | 修理料金 |
---|---|
1815 | 約102,000円 |
1815クロノグラフ | 約216,000円 |
サクソニア | 約102,000円 |
ランゲ1 | 約132,000円 |
ダトグラフ | 約216,000円 |
ツァイトヴェルク | お見積もり |
※最終的な修理内容によって料金が変動します
納期:1ヶ月半~
一番安くても10万円を超えるので、修理料金は高額の部類になります。
理由としては、下記のように外装の修理作業が組み込まれているためです。
『ムーブメントの分解掃除』
・分解と清掃
・点検と修復
・組み立てと潤滑
・調整
・パッキン交換
・試運転と最終検査
『ケースの修復』
『レザーベルトの交換またはメタルブレスレットの修復』
※時計の複雑さと作業量によって異なる
内装はもちろん、ケースやベルトなどの外装も滞りなく修理してくれるのです。
また、上記はあくまでも現行商品のみの料金となります。
ブランドが復興した1994年よりも以前のモデルに関しては、ドイツ本社のみでの対応となります。
その場合、料金はもちろん納期も大幅にかかってしまうのです。
納期は1ヶ月半なので、時間にはある程度の余裕を持って依頼する必要があります。
料金と納期はかかりますが、純正パーツと外装まで網羅した修理により新品同様の仕上がりになります。
修理専門店の修理料金
モデル | 修理料金 |
---|---|
1815 | 約63,800円 |
1815クロノグラフ | 約107,800円 |
サクソニア | 約63,800円 |
ランゲ1 | 約74,800円 |
ダトグラフ | 約107,800円 |
ツァイトヴェルク | 見積もり |
納期:3週間~
全体的に、正規サービスと比べて修理料金は安価です。
安くなる理由として、修理作業の内容が変わるところにあります。
前述したとおり、正規サービスでは外装修理も作業に組み込まれています。
修理専門店になると外装は別料金で、基本的に内装修理のみの対応です。
作業量が少なくなるぶん、修理料金も割安になるのです。
また、納期も正規サービスより早くなります。
修理専門店は、早く安く修理したいときに最適な依頼先と言えます。
修理の頻度は4~5年
ランゲ&ゾーネの修理は、4〜5年を目安に依頼しましょう。
これは内部パーツに使用された潤滑油の、おおよその耐用年数です。
上記の年数を超えると潤滑油が劣化し、時計の精度に悪影響を及ぼします。
放置し続けるとパーツ同士の摩擦が激しくなって、破損する恐れもあります。
4〜5年を目安に修理をすれば、故障を防げて時計の長寿命化にもつながるのです。
A.ランゲ&ゾーネの時計の修理を依頼する方法
ランゲ&ゾーネの修理を依頼する方法は、依頼先によって少し変わります。
詳細を解説しますので、依頼する際の参考にしてください。
正規サービスの依頼方法:来店受付
正規サービスは、時計を持参する「来店受付」が基本となります。
全国にあるランゲ&ゾーネブティック、または正規販売店に来店する形となります。
『来店受付の流れ』
①時計と保証書を持参する
②保証書を持参することで時計の確認をその場でスムーズに取れる
③時計の状態や使用頻度をヒアリングして時計の預かり証を作成
④時計と保証書を預けてお客様控えを渡して手続き完了
⑤ランゲ&ゾーネの修理センターに送られる
修理を依頼する際は保証書を持参すれば、特典を受けることができます。
保証書の最後にある「サービスログ」と呼ばれる、時計技術者が行った修理内容を記載する欄があります。
誰がいつどこで作業したかなどの詳細が記載されるという、ランゲ&ゾーネ独自の特典です。
修理専門店の依頼方法
修理専門店の依頼方法は、「来店受付」と「宅配サービス」の2つです。
宅配サービスの詳細と来店受付に関しては、正規サービスとの違いを解説します。
来店受付
来店受付は、時計を修理専門店に持ち込む依頼方法です。
正規サービスとの違いは、店舗数の違いです。
2024年現在、ランゲ&ゾーネのブティックは全国に8店舗あります。
対して腕時計の修理専門店は、全国に約2,000店舗もあるのです。
来店受付は依頼時と時計の引き取りで、最低でも2回は足を運ぶ必要があります。
そのため、自宅の近所や通勤ルートなどで見つかるに越したことはないでしょう。
修理専門店は数が多いぶん、自分にとって立ち寄りやすい場所に見つかりやすいのです。
宅配サービス
ネット店舗など一部の修理専門店では、宅配によるデリバリーサービスも提供されています。
『宅配サービス依頼の流れ』
① 専用フォームに必要事項を入力
② 宅配キットを手配する
③ 時計を梱包し発送する
④ 修理見積もりの発行
⑤ 見積もりに同意して修理開始
⑥ 修理が完了
⑦商品が指定の住所まで返送
修理専門店によって多少の変動はあるものの、主な流れとしては以上になります。
宅配サービスを利用すると、修理依頼から修理品の受け取りまでが全て自宅で完結します。
忙しい時でも店舗へ来店する手間が省かれる、非常に便利なサービスです。
K’s factory(ケイズファクトリー)の宅配修理
K’s factory(ケイズファクトリー)では、時計専門店様から数多くの難しい依頼を受けてきた経験豊富な技術者が皆様のご愛用の腕時計を的確に診断・修理いたしております。また、ほぼ全ての修理工程を自社工房内で完結しており、厳重なセキュリティシステムで責任をもって皆様の大切な腕時計をお預かりしております。
内部(ムーブメント)のオーバーホールはもちろんのこと、外装部の点検・修理なども含めたトータル修理も賜っております。一部修理後のご相談やベルトの交換などのご依頼も対応しておりますので、ぜひK’s factory(ケイズファクトリー)の宅配修理をご活用ください!
A.ランゲ&ゾーネの時計は永久修理できるのか?
高級舶来時計の修理において挙がる話題に、ブランドの永久修理があります。
永久修理とはそのブランドが存続する限り、初期モデルから最新モデルまで全ての時計を修理してくれるサービスのことです。
廃盤モデルのパーツも必要に応じて作成か保有し続けるので、1つの時計を孫子の代まで受け継ぐことも出来ます。
ランゲ&ゾーネの時計は高額なので、修理しながらなるべく長期間にわたって所有したいものです。
ここでは、ランゲ&ゾーネの永久修理について解説します。
ランゲ&ゾーネは永久修理できない
ランゲ&ゾーネでは、永久修理のサービスは設けていません。
2024年現在、永久修理に対応しているブランドは以下の5つになります。
・パテックフィリップ
・ヴァシュロンコンスタンタン
・オーデマピゲ
・ジャガールクルト
・IWC
しかし、ヴィンテージ時計は本社対応で修理できます。
前述したとおり、1994年より以前のモデルは本社対応となります。
永久修理まではいかなくとも、それに近い対応が可能なのです。
まとめ
ランゲ&ゾーネの修理をしてくれる主な依頼先と、それぞれの料金を中心に解説してきました。
この記事のポイントをまとめると、以下になります。
・ランゲ&ゾーネの修理の依頼先は「A.ランゲ&ゾーネの正規サービス」と「腕時計の修理専門店」
・正規サービスの修理料金は高額だが外装まで対応してくれる
・修理専門店の修理料金は外装の対応をしないため安価になる
・ランゲ&ゾーネの修理頻度は5~7年
・正規サービスの依頼方法は「来店受付」のみ
・修理専門店の依頼方法は「来店受付」と「宅配サービス」の2つ
・ランゲ&ゾーネは永久修理をしていないがそれに近いレベルの対応をしてくれる
当記事の結論としては、ランゲ&ゾーネの修理は「スキルの高い修理専門店に宅配サービスで依頼する」という事をオススメします。
理由は以下の3つとなります。
①修理料金が削減できる
修理料金を見ていただいたらわかる通り、ランゲ&ゾーネの修理にはコストがかかります。
正規サービスになると、10〜20万円もの費用がかかります。
パーツ交換がプラスされたりドイツ本社の対応になると、さらに料金が上乗せされるのです。
修理専門店なら安価で、納期も早くなります。
②スキルの高い修理専門店で安心感も得られる
修理専門店は数が多いので、店によってスキルに差が出てしまいます。
そこで、以下のポイントを抑えましょう。
・在籍スタッフが腕時計修理の専門資格を保有している(「腕時計修理技能士1級」など)
・A.ランゲ&ゾーネの修理実績がある
修理専門店のWebサイトか、電話で確認してみましょう。
③宅配サービスで来店の手間が省ける
スキルの高い修理専門店で料金の削減と安心感を得られたら、宅配サービスで手間を省きましょう。
正規サービスの修理窓口は数が限られるので、住んでる場所によっては来店がかなりの手間になります。
また近くにあったとしても、忙しかったり面倒に感じることもあるかと思います。
宅配サービスなら自宅で済ませられるので、来店の手間を丸ごと省くことができるのです。
ただし、下記に関しては正規サービスで対応してください。
・アンティークモデル
・「ツァイトヴェルク」
・明らかにパーツ交換が必要な故障
上の2つは国内の正規サービスですら対応できず、ドイツ送りになります。
外装の破損や時計が動かないなどの症状は、純正パーツが必要な修理です。
定期メンテナンスに関しては、修理専門店に依頼するとあらゆる面で高い満足感が得られるでしょう。
ランゲ&ゾーネの修理依頼の習慣を身につけて、末永く愛用できるようにしてください。