Grand Seiko 修理のポイント紹介
今回はグランドセイコーの18Kマスターショップ限定モデルをお修理させていただきました。
1.遅れの原因
定期的にメンテナンスをされていた様子で内部は湿気の混入等もなくきれいな状態でパーツの不具合もありませんでしたが油の経年劣化が始まっていました。
このようにパーツに不具合が無くても油が劣化してしまうことで歯車のスムーズな動きを妨げ、遅れや止まりの原因となりそのまま放置すると金属同士の摩擦
が起こりパーツの破損につながることもあります。
今回のように定期的なメンテナンス(オーバーホール)を実施していただくことでパーツの摩耗による故障を防ぐことが出来ます。
そのため今回は機械の分解洗浄と注油組み立てのみでお修理が可能でした。
2.外装の研磨
こちらのお時計の外装は18Kの素材でできており素材が柔らかいため衣服との擦れからついてしまう細かな擦り傷が多く多少変色も見られました。
これらのキズや変色は外装を全てばらし、研磨をすることで元の輝きを取り戻すことが可能です。
リューズのようなギザギザな部分も研磨をすることで写真のように金本来の輝きを取り戻します。
尾錠のロゴ部分のように鏡面と凹凸のある特殊な形状も丁寧にマスキングをし、研磨をすることが可能です。
ウラブタや、ネジのように入り組んだ部分のキズや変色も部品をばらし一つ一つ丁寧に研磨いたします。
金でできている部品は柔らかいため研磨しすぎると変形等することが多々あり、その中でもネジ等小さな部品は特に変形しやすく慎重な作業を要します。
まとめ
今回お修理いたしましたお時計は定期的なメンテナンスをされておりましたのでパッキン以外のパーツ交換が必要なく比較的安価にお修理を仕上げることが出来ました。
ウラブタや尾錠の部分等凹凸のある特殊な形状のパーツも弊社では研磨専門のスタッフが在籍しておりますのでキズの状態をしっかりと把握し刻印を消してしまうことなく可能な限り
元の形状を保った状態での研磨が可能です。
グランドセイコーのお修理をご検討でしたらぜひケイズファクトリーにお任せください。