ジャガールクルトの腕時計をどこでオーバーホールする?主な2つの依頼先について解説します

「ジャガールクルトの腕時計のオーバーホールってどこに依頼すればいいの?」
「オーバーホール料金や納期ってどれぐらいかかるの?」
「オーバーホールに出すときの注意点とかある?」

ジャガールクルトは、1833年にスイスで創業した腕時計ブランドです。時計大国スイスでも数少ない、長年にわたって時計の設計から組み立てまで”マニュファクチュ―ル(自社一貫体制)”での生産を続けています。

高度な技術で製作された独自性のあるムーブメントは、世界的にも高い評価を得ています。そのぶん、腕時計の値段も相応に高額となるのです。

そんなジャガールクルトの腕時計も、使用し続けると経年劣化による精度の不具合が発生します。そのため、オーバーホールは必須です。しかし、なにぶん高級時計なだけに、出来るだけ情報を得てからメンテナンスをしたいという気持ちもあるかと思います。

この記事では、ジャガールクルトの腕時計のオーバーホールの依頼先について、サービス内容や料金など網羅的に解説していきます。最後まで読んでいただくと、以下のようなメリットがあります。

「ジャガールクルトの腕時計のオーバーホールをどこに依頼すればいいか判断できる」
「ジャガールクルトの腕時計のオーバーホール料金が依頼先別でわかる」
「ジャガールクルトの腕時計をオーバーホールに出すときの注意点がわかる」

愛用している時計の依頼先を適切に判断するためにも、ぜひ参考にしてください。

ジャガールクルトの腕時計のオーバーホールをどこに頼むか?【主な2つの依頼先】

時計の修理工房

ジャガールクルトの腕時計は自社制作で、複雑で緻密な機構となっています。

ジャガールクルトは腕時計自体が高額ですし、オーバーホール作業も時計のメンテナンスの中で最も高度な技術力を要します。そのため、オーバーホール作業をどこに依頼するかというのは慎重に判断しなければなりません。

結論として、主な依頼先は下記の2つになります。

ブランドの”正規サービス”
腕時計の”修理専門店”

それぞれを詳しく解説していきます。

ブランドの”正規サービス”

腕時計ブランドの正規サービスは、腕時計のメンテナンスを専門的に担当する公式のサービスです。ジャガールクルトでは、「コンプリートサービス」という名目でオーバーホール作業を含めたメンテナンスを行います。

正規サービスは、腕時計ブランド専属の技術者が作業を行います。故障があった場合は、純正パーツを使用した適切な作業が行われ、高品質なメンテナンスが保証されるのです。さらに「コンプリートサービス」では、通常のオーバーホール作業に加えて、外装を磨く「ポリッシング」がプラスされます。よほど深いキズが無ければ、新品のような仕上がりになるでしょう。

そのため、オーバーホールを含めメンテナンスを依頼するにあたって最も「安心感」があると言えます。

腕時計の”修理専門店”

腕時計の修理専門店は、腕時計の修理やメンテナンスを専門的に行うお店です。

修理専門店のスタッフは、腕時計の修理に関する高度な知識と相応のスキルを持っています。あらゆるブランドのメンテナンスを経験しており、診断から修理作業を正確に行えるのです。最近ではネットで腕時計の修理を請け負う店舗も増えてきています。修理の受付や見積もりをネットで行い、時計の受け渡しを宅配サービスで実施しています。実店舗にかかるコストを削減している分、修理料金が安くなる傾向にあります。

実店舗に関しても、日本には数多くの修理専門店が存在し、探せば意外に近場にあったりします。自宅の近くや通勤ルートにあれば、気軽に立ち寄ることができます。

腕時計のオーバーホールについて【作業内容と依頼する頻度】

オーバーホールはムーブメントの定期点検と必要箇所の修理です。何年ごとに依頼すればよいのか、「クォーツ式」と「機械式」で変わってきます。

ここでは、ジャガールクルトの腕時計のオーバーホールを何年ごとに依頼すればよいか、機能別で解説していきます。

オーバーホールについて

長期間にわたって腕時計を使用すると、ムーブメントに使用される潤滑油の劣化や固着による不具合が発生します。

そのまま放置し続けると、油切れが原因で歯車が歪んだり、各所の部品にもダメージが加わったりと腕時計本来の性能が毀損する可能性があります。パーツ交換が必要になれば、オーバーホール以上のコストがかかってしまいます。

オーバーホールは時計を故障から守り、寿命を延ばすことに貢献してくれるメンテナンス方法なのです。

オーバーホールの作業内容

・外観や各種機能の点検
・外装と内装をすべて分解
・パーツの洗浄
・外装の洗浄
・潤滑油をパーツごとに注油
・分解した外装と内装を組み立て
・防水&精度テスト

基本的には修理ではなく、ムーブメントのメンテナンス作業となります。外装とムーブメントのパーツを洗浄して、パーツごとに潤滑油を差します。パーツの破損が見つかれば、オーバーホール作業とは別にパーツ交換が入ります。その場合は、オーバーホール料金にパーツ交換代がプラスされるのです。

組み立て後は防水や精度テストを行い、限りなく元に近い形でユーザーのもとへ戻ってきます。

ジャガールクルトのオーバーホールを何年ごとに行えばいいか?

〈クォーツ式〉
・7~8年
〈機械式〉
・3~4年

〈経年劣化の主な現象〉
・潤滑油が乾燥・減少してくる
・金属カスが溜まってスムーズに潤滑しなくなる

上記の年数は、ムーブメントのパーツに塗られた潤滑油の、おおよその耐用期限となります。オーバーホールせずに時計を使用し続けると、経年劣化による現象が内部で発生します。徐々に腕時計の精度が落ちていき、最終的にはパーツが破損して動かなくなってしまう可能性があります。定期的に注油や検査を行うことで、いつまでも適切な精度で使用できるのです。

クォーツ式は機械式にくらべて、オーバーホール頻度が長くなります。これは、内部機構の違いです。機械式は一般的な物で約48時間分のエネルギーをゼンマイに貯め、それを機械の歯車だけで支え徐々に解放していく仕組みに対してクォーツ式は電池と回路を用いて一秒分のエネルギーだけを確実に歯車に伝える機構になっています。

パーツ1つ1つに掛かる力が少ない分、オーバーホール作業の頻度が少なくなる傾向があります。

ジャガールクルトの腕時計のオーバーホール料金と納期【依頼先別に紹介】

ジャガールクルトだけでなく、腕時計のメンテナンスにおいてオーバーホール料金は最も高額になります。

特にジャガールクルトは、完全自社制作で精密な作りをしたムーブメントとなっており、より高度な技術力が求められます。そのため、必然的にオーバーホール料金も上がってくるのです。さらに、オーバーホールはメンテナンス作業なので、1度やって終わりではありません。数年おきに実施する必要があるので、所有する年数が長いほどそれだけコストもかかります。

ここでは、ジャガールクルトの腕時計のオーバーホール料金と納期を、依頼先別で依頼先に分けて解説していきます。

【正規サービス】オーバーホール料金と納期

クォーツ式47,300円
機械式77,000円
機械式(クロノグラフ)99,000円
機械式(トゥールビヨン)187,000円
アンティークモデル要見積り
修理保証2年付き  

納期〉4週間から6週間

機械式になると、ムーブメントの種類でかなりの変動があります。理由としては、機能がプラスになればなるほどパーツ数が増えてしまうのです。作業量も増えてより精密な作業が求められるので、それが料金にも反映されます。

型が古いアンティークモデルに関しても、ジャガールクルトはメンテナンスを実施します。スイスの工房にて作業を行ない、必要に応じてパーツも制作します。

納期は、1ヶ月ほど見ておいた方が良さそうです。修理後の保証も2年間ついており、期間内に同一箇所の不具合があれば無償修理が可能です。

【修理専門店】オーバーホール料金と納期

クォーツ式33,000円~
機械式36,800円~
機械式(クロノグラフ)41,800円~
機械式(トゥールビヨン)要見積り
アンティークモデル要見積り
修理保証1年付き    

納期〉約3週間

修理専門店によって変わるので、あくまで目安の料金となります。正規サービスと比べて修理料金が安く、納期も早くなります。

ただし、アンティークモデルはもちろん複雑機構に関しても、基本的には一度預けてからの見積もり対応です。純正パーツがない廃盤モデルや、自社制作でなおかつ複雑機構のムーブメントは、修理専門店によっては対応できないこともあります。

そのため、複雑機構やアンティークモデルをオーバーホール依頼するときは、まず業者選びが重要となるのです。

・複雑機構の修理実績が豊富
・パーツの制作を実施している

修理専門店のサイトや直接問い合わせるなどして、上記を確認してみましょう。

ジャガールクルトの腕時計をオーバーホール依頼する際の注意点

オーバーホール依頼をするにしても、なにか注意点は無いのでしょうか?

〈正規サービス〉
①料金が高額になりがち
②納期が大幅にかかる場合がある

〈修理専門店〉
①技術力にムラがある(技術力の高い修理専門店を探さなければならない)
②ポリッシングは別料金になる

上記の主な注意点について、それぞれ深掘りして解説していきます。

正規サービスに依頼する際の注意点

①料金が高額になりがち

修理専門店と比べて、正規オーバーホールの方が高額になります。

オーバーホール作業は腕時計の分解から組み立てはもちろん、防水や精度チェックなど多くの工程があります。

正規オーバーホールの場合は、そこに外装のポリッシングもプラスになるので、さらに作業がプラスとなります。作業が増えるぶん、料金にも反映されるのです。

まずは見積もりを依頼して、それからオーバーホール作業を実施するか検討することも必要です。

②納期が大幅にかかる場合がある

納期に関しても、修理専門店と比べて長くなります。

パーツが国内に無かったり、特殊なムーブメントになると、スイス送りになり2〜3ヶ月かかることもあるのです。

そのため、時間にはかなり余裕を持って依頼する必要があります。

納期はかかりますが、メーカーならではの安心感は修理専門店にはないアドバンテージと言えるでしょう。

修理専門店に依頼する際の注意点

①技術力にムラがある(技術力の高い修理専門店を探さなければならない)

修理専門店は全国に存在し、数が多くなります。そのため、修理専門店によって技術力にどうしてもムラが発生してしまうのです。安心して任せるためにも、優秀な修理専門店をご自身で探す必要があります。

信頼できる修理専門店の見分け方は、以下になります。

・修理実績=ジャガールクルトの修理実績
・技術者の取得資格=「腕時計修理技能士1級」があれば安心
・ネットの口コミ=修理の仕上がりや接客対応までチェックできる

以上の3つを抑えれば、その修理専門店の技術力をある程度見分けられると言えるでしょう。

K’s factory(ケイズファクトリー)の宅配修理

K’s factory(ケイズファクトリー)では、時計専門店様から数多くの難しい依頼を受けてきた経験豊富な技術者が皆様のご愛用の腕時計を的確に診断・修理いたしております。また、ほぼ全ての修理工程を自社工房内で完結しており、厳重なセキュリティシステムで責任をもって皆様の大切な腕時計をお預かりしております。

内部(ムーブメント)のオーバーホールはもちろんのこと、外装部の点検・修理なども含めたトータル修理も賜っております。一部修理後のご相談やベルトの交換などのご依頼も対応しておりますので、ぜひK’s factory(ケイズファクトリー)の宅配修理をご活用ください!

②ポリッシングは別料金になる

修理専門店のオーバーホール作業には、正規オーバーホール作業に含まれている外装の「ポリッシング」が、基本的についていません。

修理専門店は基本的にオーバーホール作業のみなので、外装のポリッシング作業もしたい場合は別料金になります。腕時計の調子が悪いのは、大体ムーブメントのパーツが原因です。そこまで目立つ小キズが無ければ、オーバーホール作業だけでも問題はありません。

料金もそちらの方が安いので、費用を抑えたいときにも有効です。

まとめ

ジャガールクルトの腕時計のオーバーホールについて、主な2つの依頼先について解説してきました。この記事をまとめると以下になります。

〈主な依頼先と作業内容〉
・ブランドの”正規サービス”=オーバーホールにポリッシングをプラスした「コンプリートサービス」
・腕時計の”修理専門店”=一般的な「オーバーホール」

〈オーバーホール料金と納期〉

クォーツ式47,300円
機械式77,000円
機械式(クロノグラフ)99,000円
機械式(トゥールビヨン)187,000円
アンティークモデル要見積り
修理保証2年付き  

納期〉4週間から6週間

クォーツ式33,000円~
機械式36,800円~
機械式(クロノグラフ)41,800円~
機械式(トゥールビヨン)要見積り
アンティークモデル要見積り
修理保証1年付き    

納期〉約3週間

ジャガールクルトは歴史のあるスイスの名門ブランドで、自社制作にこだわっています。それゆえに、腕時計自体も高額になってしまいます。

高級時計を長く使うにあたって、依頼先の選定は重要です。この記事を参考に、ジャガールクルトのオーバーホールを実施して、少しでも長く愛用できるきっかけになれば幸いです。

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