パネライのオーバーホール料金と納期を依頼先のメリット・デメリットと共に解説

「パネライの時計をオーバーホールしたいんだけど料金ってどれぐらいかかるの?」
「オーバーホールの依頼先の選択肢が知りたい」
「オーバーホールの依頼先を選ぶうえでのポイントとしてメリットとデメリットがあれば知りたい」

腕時計ブランドの「パネライ」は、スイスメイドの人気ブランドです。

『パネライ年表』
・1860年=「ジョバンニ・パネライ」によってイタリアのフィレンツェで時計店として創業
・1938年=イタリア海軍からの要望で歴史上初の軍用ダイバーズウオッチ「ラジオミール」を完成させる
・1993年=主にイタリア市場に向けて一般販売を開始
・1997年=「リシュモングループ」に参加しグローバル市場へ進出
・2002年=マニュファクチュール(自社一貫制作)の体制となる

イタリア海軍向けにタフなダイバーズウオッチを作成したノウハウが、そのまま一般市場に受け入れられたのです。

しかし、いくらタフで高性能な腕時計でも使用による経年劣化は避けられません。

定期的なメンテナンスとして、オーバーホールが必要になるのです。

この記事では、パネライのオーバーホール料金と納期を依頼先のメリット・デメリットと共に解説していきます。

最後まで読んでいただくと、以下のようなメリットがあります。

「パネライのオーバーホール料金についてわかる」
「オーバーホールの依頼先の選択肢がわかる」
「オーバーホールの最適な依頼先についてわかる」

ぜひこの記事を参考に、パネライの腕時計をオーバーホールしてみてください。

パネライのオーバーホール料金と納期

車の車検と同じで、腕時計のオーバーホールは定期的に必要になります。

ここでは、パネライのオーバーホール料金と納期について解説します。

正規サービスのオーバーホール料金

機能オーバーホール料金
機械式82,000円
コンプリケーション1(GMT、クロノグラフ)109,800円
コンプリケーション2(GMT+アラーム、GMT+クロノグラフ、GMT+均時差、クロノグラフ+フライバック、クロノグラフ+スプリットタイム)123,700円
グランドコンプリケーション(ヴィンテージ、トゥールビヨン、パーペチュアルカレンダー)見積もり(スイス本国対応)
※2023年12月現在の料金となります
※最終的な修理内容によって料金は変動します

パネライの正規サービスでは、「コンプリート・リビジョン」という形でオーバーホール作業が受けられます。

機能によって料金が変動しますが、「グランドコンプリケーション」に関しては見積もり対応です。

ヴィンテージや複雑機構が中心のため、スイス本国での対応となるためです。

パネライの自社工房で、熟練の時計師による高品質な修理が提供されます。

正規サービスのオーバーホール納期

『オーバーホール納期』
・4~6週間
・スイス送りになると3か月以上

スイス本国での対応になるパターンは以下になります。

・発売から約1年の商品
・グランドコンプリケーション等の特殊モデル
・ケース交換

全国から送られる修理品に対応するため、最低でも1ヶ月の納期が必要です。

特にスイス本国での対応になると最低でも3ヶ月はかかるので、時間に余裕を持って依頼しましょう。

修理専門店のオーバーホール料金

機能オーバーホール料金
機械式約27,500円
コンプリケーション1(GMT、クロノグラフ)約37,950円
コンプリケーション2(GMT+アラーム、GMT+クロノグラフ、GMT+均時差、クロノグラフ+フライバック、クロノグラフ+スプリットタイム)約57,200円
グランドコンプリケーション(ヴィンテージ、トゥールビヨン、パーペチュアルカレンダー)見積もり
※最終的な修理内容によって料金は変動します

グランドコンプリケーションに関しては、やはり見積もりになってしまいます。

修理専門店によっては受付できないところもあるので、事前に確認しましょう。

修理専門店のオーバーホール納期

修理専門店のおおよその納期は、約3週間となります。

しかし、オーバーホール料金と同様に最終的な修理内容によって変動します。

もしパーツ交換が必要になれば、見積もりのやり取りも含めて1ヶ月以上はかかるとみておきましょう。

パネライのオーバーホール頻度

パネライが推奨しているオーバーホールの頻度は、4〜5年となっています。

あくまで目安の期間なので、時計の使用状況によって異なります。

時計の長寿命化やオーバーホールの頻度をなるべく減らすためには、普段の使用から以下の点に注意することが肝要です。

・PCやスマホなど磁気の強い製品に近づけない
・落下や強い衝撃に気を付ける
・高温多湿(風呂、サウナ、直射日光)を避ける

オーバーホールだけでなく、適切な使用も時計の長寿命化につながりますので是非参考にしてみてください。

パネライのオーバーホールの依頼先4選【それぞれのメリット・デメリット】

時計の修理工房
時計の修理工房

パネライのオーバーホールが依頼できる窓口は、主に4つあります。

①パネライの正規サービス
②腕時計の修理専門店
③家電量販店
④百貨店

それぞれのメリット・デメリットと共に解説します。

①パネライの正規サービス

パネライでは、所属しているリシュモングループのカスタマーサービスで修理やメンテナンスが受けられます。

メリット:高い安心感

正規サービスには、修理全般において安心感があります。

・適切な修理ノウハウ
・修理ノウハウを会得した熟練の時計師
・純正品によるパーツ交換

上記のポイントから、正規サービスでは安心感の高いサービスが提供できるのです。

デメリット:高額な修理料金

正規サービスは、全国から集められる修理依頼に対応するため規模の大きい修理体制を構築しています。

また、時計の値段と同様、修理費用の中にはブランドのPRなどの費用も乗せられいるものが一般的です。

これらの理由から、正規サービスは後述する腕時計の修理専門店よりも修理費用が高額になりがちです。

機械式時計を20年保有するとして、5年ごとにオーバーホールを依頼すると仮定するとその差額は大きなものになります。

②腕時計の修理専門店

腕時計の修理専門店は、腕時計の修理・メンテナンスに特化した依頼先です。

もちろんワンブランドだけではなく、パネライを含めたあらゆるブランドに対応できます。

全国に多数存在するので、依頼のしやすさも魅力です。

メリット:安価な修理費用

修理専門店は、正規サービスよりもオーバーホール料金が安くなります。

パネライの正規サービスと比べて、修理専門店は以下のコストがかかりません。

・大規模な自社工房
・時計の製造費
・時計の広告費

自社工房はともかく、時計の製造及び広告費がかからないので、正規サービスと比べて割安となるのです。

デメリット:スキルに差がある

修理専門店は数の多さゆえ、店ごとのスキルに差が生じます。

せっかくオーバーホール依頼したのに、修理ミスによる故障などが発生してしまう可能性があります。

修理専門店のスキルを見極めるポイント
・在籍スタッフが腕時計修理の専門資格を保有している(「腕時計修理技能士」など)
・パネライの修理実績がある

上記のポイントを押さえて、ご自身で優秀な修理専門店を探さなくてはならない点がデメリットとして挙げられます。

③家電量販店

家電量販店では、腕時計の修理コーナーにてオーバーホールの依頼ができます。

店頭ではなく、基本的に預かりでの対応です。

ブランドの正規サービスか、提携している修理専門店にて修理が実施されます。

メリット:還元率の高いポイント

家電量販店のメリットは、還元率の高いポイントが利用できることです。

ビックカメラビックポイント10%
ヤマダデンキヤマダポイント10%
ヨドバシカメラヨドバシゴールドポイント10%(現金・電子マネー・デビットカードで購入した場合)
エディオンエディオンポイント1%〜5%

例えばドラッグストアや大手スーパーだと、0.5%〜1%の還元率です。

他業種と比べても、破格のポイント還元率となっています。

ポイント利用で値引きができるのは、高いメリットと言えます。

デメリット:修理手数料がかかるスキルに差がある

家電量販店で依頼すると、修理手数料がかかります。

あくまで修理の仲介という形なので、発送や見積もりのやり取りまで全てやってくれます。

その分の手数料が、オーバーホール料金に上乗せされるのです。

また、上述の通り、結局は正規サービスもしくは修理専門店に送られるので安心して預けることのできる先を探さなくてはなりません。

④百貨店

百貨店に入店しているパネライの正規販売店、もしくは修理専門店でオーバーホールの依頼ができます。

メリット:アクセスのしやすさ

百貨店の9割が「商業集積地区」という、アクセスしやすい立地にあります。

「商業集積地区」とは、多くの店舗や商業施設が集まっている地区のことです。

市街地や都心部など、アクセスのしやすい立地となっています

通勤や退勤時、買い物のついでなどで立ち寄りやすくなっているのです。

デメリット:都心部以外だと来店しにくい

大都市にある都心部以外に住んでいると、なかなか来店が難しくなります。

腕時計の購入だけなら、その場限りの来店でも問題ありません。

しかし、修理となると「修理依頼」と「受け取り」で2回の来店が必要です。

わざわざ遠距離で2回の来店は、よほどの理由が無ければ実行できません。

パネライのオーバーホールの依頼方法

パネライのオーバーホールを依頼する方法は、「来店受付」と「宅配サービス」の2つになります。

それぞれを詳しく解説していきます。

来店受付

最も基本的な依頼方法は、店に直接持ち込む「来店受付」です。

オーバーホールを依頼する腕時計と、正規サービスなら保証書も用意します。

あとは「修理専門店」「家電量販店」「百貨店」にある修理窓口に持ち込むだけです。

正規サービスに関しては、全国にあるパネライの「正規販売代理店」か「ブティック」で来店受付ができます。

不安なことやわからないことがあれば、その場でスタッフに相談できるので安心感を持って依頼ができます。

宅配サービス

配送で腕時計を送る「宅配サービス」も、主に「正規サービス」と「修理専門店」で実施されています。

パネライの正規サービスでは、梱包キットを手配して配送することができます。

パネライの公式ウェブサイトにあるお問い合わせフォーム、もしくはパネライに電話をして手配することができます。

腕時計は「リシュモンジャパン株式会社カスタマーサービス本部」へ送られて、修理が実施されるのです。

修理専門店でも、主にネット店舗で宅配サービスが利用できます。

手順は正規サービスとほとんど一緒で、ネットで申し込んで配送キットを手配する流れとなります。

修理専門店の宅配サービスを検討する際は、簡易見積もりができる先をおすすめします。ある程度の修理内容や修理料金が分かったうえでの依頼も可能だからです。

送料がかかる事もありますが、オーバーホール料金が安いので来店の手間を考えるとコストパフォーマンスに優れた選択肢と言えるでしょう。

K’s factory(ケイズファクトリー)の宅配修理

K’s factory(ケイズファクトリー)では、時計専門店様から数多くの難しい依頼を受けてきた経験豊富な技術者が皆様のご愛用の腕時計を的確に診断・修理いたしております。また、ほぼ全ての修理工程を自社工房内で完結しており、厳重なセキュリティシステムで責任をもって皆様の大切な腕時計をお預かりしております。

内部(ムーブメント)のオーバーホールはもちろんのこと、外装部の点検・修理なども含めたトータル修理も賜っております。一部修理後のご相談やベルトの交換などのご依頼も対応しておりますので、ぜひK’s factory(ケイズファクトリー)の宅配修理をご活用ください!

まとめ

パネライのオーバーホール料金と納期を、依頼先のメリット・デメリットと共に解説してきました。

この記事の要点をまとめると、以下になります。

・パネライの正規サービスでは「コンプリート・リビジョン」という名目でオーバーホール作業が受けられる
・正規サービスのオーバーホール納期は4~6週間で、スイス送りになると3か月以上はかかる
・修理専門店で「グランドコンプリケーション」のオーバーホールは見積もり、もしくは修理不可
・修理専門店のオーバーホール納期は約3週間
・パネライのオーバーホール保証は正規サービスで2年、修理専門店で1年
・オーバーホール頻度は4~5年
・依頼窓口は「パネライの正規サービス」「腕時計の修理専門店」「家電量販店」「百貨店」
・依頼方法は「来店受付」か「宅配サービス」

当記事の結論としては、「スキルの高い修理専門店に依頼する」ことをオススメします。

正規サービスだと高い安心感はありますが、どうしても料金と納期がかかります。

修理専門店なら、その両方が抑えられ、宅配サービスも利用すれば、手間もかかりません。

ただし、「グランドコンプリケーション」や「パーツ交換」などは修理専門店では対応できない可能性もあります。

その場合は、正規サービスに依頼しましょう。

定期メンテナンスとしてのオーバーホール依頼なら、修理専門店が適切な依頼先と言えます。

パネライの腕時計を少しでも長く愛用するために、コスト面でも無理のない範囲でメンテナンスを継続してください。

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