グランドセイコーのオーバーホールとは?正規サービスの内容と修理専門店のメリット3選を解説

「最近グランドセイコーの調子が悪いんだけど、オーバーホール料金や納期ってどれぐらいかかるの?」
「グランドセイコーの正規サービスって他のブランドと何が違うの?」
「修理専門店に依頼するメリットが知りたい。」

「グランドセイコー」は、「世界に通用する高精度で高品質な腕時計を作り出す」という高い志から開発が進められ、1960年にセイコーから誕生しました。その高精度と美しい外観で、国内はもちろん海外でも高い評価を得ています。

そんなグランドセイコーでも、経年劣化によるオーバーホールは必要です。国内屈指の高級ブランドなので、正規サービスにおける修理料金と納期は気になるかと思います。また、修理専門店に依頼するとどんなメリットがあるのでしょうか?

この記事を読むことで以下のメリットがあります。

「グランドセイコーのオーバーホール料金と納期についてわかる」
「グランドセイコーの正規サービスについてわかる」
「修理専門店に依頼する場合のメリットや注意点が分かる」

グランドセイコーのオーバーホールで悩んでいる方は、ぜひ読んで参考にしてください。

グランドセイコーの機械について

グランドセイコー最大の特徴は「ムーブメント」です。主に3種類あるのですが、非常に高い精度を誇っているので、オーバーホールしないと本来の機能を発揮できません。

・9Fクォーツ
・9Sメカニカル
・9Rスプリングドライブ

頭の「9」は、”究”(きゅう)極であることを目指す意思表示として付けられました。裏ぶたに「キャリバーナンバー」というハイフン(‐)で区切られた8ケタの番号があり、その先頭に「9F○○-○○○○」といった感じで記載されています。

ここでは、3種類のムーブメントについて詳しく解説していきます。それぞれの機能性を把握することで、よりオーバーホールの重要性も理解できるでしょう。

9Fクォーツ

セイコーのクォーツ時計は、1ヶ月で±15秒ほどの精度となっています。対してグランドセイコーの「9Fクォーツ」は、時刻ズレが1年で±10秒という高精度です。

「9Fクォーツ」は、セイコーが1993年に開発した”超高精度クォーツ”です。ムーブメントのパーツに独自の工夫が施されているため、機械での生産が難しくなります。そのため、高級機械式時計のように手作業で組み立てられるのです。

時計の専門家たちから「クォーツ界のロールスロイス」と評されており、まさにクォーツの頂点と言えるムーブメントです。

9Sメカニカル

初代グランドセイコーは、機械式からスタートしました。常に高精度に挑んだ結果、1998年に現在の「9Sメカニカル」が誕生したのです。

・日差±8秒
・手巻きにも対応した自動巻きの機械式ムーブメント
・長時間の駆動

上記の中でも、動作時間の長さが一番の強みです。「9Sメカニカル」は5種類あり、それぞれ異なりますが最低でも50時間、最新の機種になると80時間となっています。一般的な機械式だと大体40時間なので、トップクラスのロングパワーを実現しています。

9Rスプリングドライブ

機械式時計の機能とクォーツ式の正確さを合わせた、世界で唯一グランドセイコーにしかないムーブメントです。「機械式」と「クォーツ式」のハイブリッドとして、2004年に誕生しました。

機械式のようにゼンマイで駆動させ、クォーツで使用される「水晶振動子」と「IC」で時間を制御します。それにより、ゼンマイ駆動にもかかわらず月差±15秒の高精度を実現しています。機械式だと「日差」と言って毎日時刻がズレるところが、1ヶ月計算の「月差」となっているのです。パワーリザーブも、非常に長くなっています。「9Rスプリングドライブ」は4種類あり、72時間〜120時間という駆動時間を実現しています。

その高精度による使い勝手の良さから、グランドセイコーの代名詞的なムーブメントと言えるでしょう。

グランドセイコーのオーバーホールについて【コンプリートサービス】

グランドセイコーの正規サービスは「コンプリートサービス」と言って、オーバーホール作業を含めて様々なメンテナンスが付いてきます。「コンプリートサービス」は、他のセイコー商品と違い特別な工房である「グランドセイコーサービススタジオ」で作業が行われます。

そんな特別なアフターサービスの内容や、依頼方法について解説していきます。

「コンプリートサービス」の内容

グランドセイコーの「コンプリートサービス」は、主に以下のような作業内容となっています。

・オーバーホール作業
・内装修理
・ライトポリッシュ
・防水検査
・電池交換(クォーツ式のみ)

時計の状態をチェックして、ムーブメントを分解・洗浄・組み立て・歩度調整する作業は、全ての機械式時計に共通しています。正規サービスの特徴として、「ライトポリッシュ」という外装の仕上げ直しが含まれています。

「ライトポリッシュ」とは、ケースとブレスレットを研磨してツヤ出しをする作業です。高い技能が求められる「ザラツ研磨」を始め、制作時と同じ技術を用いて仕上げられます。ただし表面を磨くだけなので、打痕やキズまでは対応出来ません。

精度や防水性のチェックも慎重に行われ、限りなく新品に近い完璧なコンディションを取り戻します。

「コンプリートサービス」の依頼方法

「コンプリートサービス」は、グランドセイコーの専用サイトから申し込んでの「発送キット郵送サービス」になります。

手順としては以下になります。

①申し込み受付
②引き取り
③検品
④見積もり
⑤オーバーホール作業
⑥時計発送・代金支払い

費用は「コンプリートサービス代+送料」ですが、保証内修理の場合は送料無料です。また、全国に500店舗以上ある正規販売店でも依頼が可能です。自宅や職場の近く、お出かけのついでに立ち寄って修理の受付ができます。

グランドセイコーのオーバーホール料金と納期は?【正規サービス】

料金、費用

グランドセイコーは、「年差クォーツ」や「スプリングドライブ」など、非常に高い精度と機能が特徴です。日常で使用するには便利ですが、その分オーバーホール料金がどれだけかかるのか気になるかと思います。

ここでは、正規サービスのオーバーホール料金と頻度を、内部の機械別に紹介します。

機械別のオーバーホール料金と納期

〈オーバーホールの基本料金〉
・9Fクォーツ:36,000円
・9Sメカニカル:47,000円
・9Rスプリングドライブ:52,000円
・9Rスプリングドライブ・クロノグラフ:74,000円

〈オーバーホールの納期〉
・4~6週間

グランドセイコーにはムーブメントが3種類あり、それぞれ料金が変わってきます。いずれも高精度なので、作業に時間をかけます。そのため、納期は4~6週間と少し長めとなるのです。古い時計の修理も可能な限り対応してくれますが、摩耗や腐食が進行し、交換が必要な部品在庫がない場合は修理不可となります。

オーバーホール頻度

〈オーバーホール頻度〉
・9Fクォーツ:7~8年
・9Sメカニカル:2~3年
・9Rスプリングドライブ:3~4年

潤滑油の劣化によるパーツの摩耗が起こる前に、上記の頻度でメンテナンスが必要となります。オーバーホールを含めた「コンプリートサービス」を定期的に依頼することで、腕時計の大きな故障を防げます。結果的に、生涯トータルの維持費が安くなるのです。

グランドセイコーのオーバーホールを修理専門店に依頼するメリット3選

グランドセイコーには、「コンプリートサービス」という特別な正規サービスがあります。しかし、日本には腕時計の「修理専門店」が数多く存在します。同じ修理のプロが手掛けるなら、修理専門店でもいいのではないかと思うこともあるでしょう。

ここでは、グランドセイコーのオーバーホールを、修理専門店に依頼するメリットについて解説していきます。

①料金が安い

〈クォーツ式〉
・22,000円~

〈機械式〉
・33,000円~

修理専門店に依頼する最大のメリットは、正規サービスより料金が安いことです。

正規サービスの料金が高いのは、グランドセイコー自体が高機能な腕時計という部分もあります。その他にも、クオリティの高いアフターサービスと、全国から毎日送られる修理品に対応するため、数多くの修理技能士を抱えています。多くのコストが掛かるので、それが修理料金に反映されるのです。

修理専門店では、修理技能士の人数や工房の規模が抑えられているため、コストも低くなるのです。

②納期が早い

修理専門店の場合は納期が早く、大体3〜4週間となっています。グランドセイコーの「コンプリートサービス」は、オーバーホール作業やライトポリッシュを含め、全部合わせて29の作業工程があります。

修理専門店は基本的にオーバーホール作業のみなので、作業にそこまで時間がかかりません。仕事で日常的に使用していて、少しでも早く戻ってきてほしいときは助かります。

③正規サービスと変わらない技術力

修理専門店に依頼しても、「腕時計修理技能士」の資格を持ったスタッフが在籍していれば、技術力としては問題ありません。国内唯一の時計修理の資格である、「腕時計修理技能士」の1級を持っている職人が在籍していれば、安心度は高めです。

資格が明記されていなくても、技術力をアピールする文言や、グランドセイコーの修理実績がないか確認してみましょう。

K’s factory(ケイズファクトリー)の宅配修理

K’s factory(ケイズファクトリー)では、時計専門店様から数多くの難しい依頼を受けてきた経験豊富な技術者が皆様のご愛用の腕時計を的確に診断・修理いたしております。また、ほぼ全ての修理工程を自社工房内で完結しており、厳重なセキュリティシステムで責任をもって皆様の大切な腕時計をお預かりしておりますので、ぜひK’s factory(ケイズファクトリー)の宅配修理をご活用ください!

グランドセイコーのオーバーホールを修理専門店に依頼する際の注意点

修理専門店は、料金の削減や納期のスピーディーさが魅力です。数が多いぶん技術力に少し差が出るものの、「腕時計修理技能士1級」を保有しているスタッフが在籍していれば問題ありません。しかし、やはりデメリットもあります。「コンプリートサービス」は、自社製品を購入した人に対しての特別なサービスなので、修理専門店とある程度の違いが発生します。

ここでは、グランドセイコーのオーバーホールを、修理専門店に依頼する際の注意点について解説していきます。

研磨サービスは有料

修理専門店にオーバーホールを依頼した場合は、セイコーの「コンプリートサービス」に含まれる「ライトポリッシュ」がありません。そのため、外装に関してはそのままで戻ってきます。

外装の研磨もしたいなら、別で依頼するしかありません。しかし、研磨修理も込みにすると、正規サービスとほとんど変わらない料金になる可能性があります。外装はともかくムーブメントのメンテナンスだけ行いたい、安く済ませたいなら修理専門店の方が良いでしょう。

今回はオーバーホールだけで、次回はライトポリッシュ込みの正規サービスに依頼するというのも、ランニングコストを抑える1つの手段です。

オーバーホールできない可能性がある

修理専門店だと、そもそもグランドセイコーのオーバーホールが出来ない可能性があります。グランドセイコーは全ての部品が自社製造なので、パーツの入手が困難になります。特にスプリングドライブは、セイコーにしかない複雑機構なので、よりパーツの入手が難しくなります。

依頼先を探すにあたって、修理実績はもちろんグランドセイコーの修理料金表があるかで対応可能かチェックしましょう。

まとめ

グランドセイコーのオーバーホールと、依頼先について解説してきました。

グランドセイコーには、3種類のムーブメントが存在します。それぞれが非常に高い精度となっており、定期的なオーバーホールで保たなければいけません。正規サービスは「コンプリートサービス」という、他のセイコー商品にはない特別なメンテナンスが行われます。特徴としては、オーバーホール作業の他に「ライトポリッシュ」という研磨サービスがつくことです。

正規サービスの基本料金と納期は以下になります。

〈オーバーホールの基本料金〉
・9Fクォーツ:36,000円
・9Sメカニカル:47,000円
・9Rスプリングドライブ:52,000円
・9Rスプリングドライブ・クロノグラフ:74,000円

〈オーバーホールの納期〉
・4~6週間

正規サービスに依頼するのが安心ですが、グランドセイコーのオーバーホールを実施している修理専門店もあります。

①料金が安い
②納期が早い
③正規サービスと変わらない技術力

正規サービスと比べてメリットが発生する部分もありますので、自分にとって適切な方を選んでみましょう。

グランドセイコーの「正確さ」「見やすさ」「美しさ」と、それを実現する技術力は世界に誇れるものです。そんなグランドセイコーの高機能時計を、定期的なオーバーホールで少しでも長く愛用できるようにしてください。

Share
ツイート
Facebook

こちらの記事もおすすめ

Contact

お問合せ
腕時計のオーバーホールなどのメンテナンスでお悩みの方はお気軽にお問い合わせください
さらに詳しく知りたい方へ

気になるポイントを詳しく解説します

オメガの時計
時計の写真を送るだけ!
修理の簡易お見積りはこちらから