「オメガのシーマスターのオーバーホールについて知りたい」
「シーマスターのオーバーホール料金や納期ってどれぐらいかかるの?」
「オメガを修理する際の依頼先の選択肢ってなにがあるの?」
腕時計ブランドのオメガは、1848年に時計師の「ルイ・ブラン」によってスイスで創業されました。
そんなオメガから1948年に誕生したダイバーズウオッチが「シーマスター」です。
イギリス軍に採用された軍用時計がルーツとなっており、現在までオメガの人気モデルとして世界中に知られるようになりました。
特徴として、高い防水性と耐磁性を誇っています。
・防水性=150~6000mと非常に幅広いかつ超高度な防水性能を誇っている
・耐磁性=特別な合金を使用することで従来の約15倍に相当する耐磁性を実現
その防水性能が認められ、1970年にイギリス軍が行った海底探査の「ヤヌス計画」で、600m防水のシーマスターが採用されました。
さらに、一部のモデルで「コーアクシャル」という独自機構を採用しています。
イギリスの時計師「ジョージ・ダニエルズ」によって考案された、画期的な脱進機(精度調整を司るパーツ)です。
これによりパーツ同士の摩擦が軽減され、オーバーホール頻度を長期化できるという特徴があります。
しかし、いくら軽減できるとはいえ経年劣化が起きないわけではありません。
特に、セルフメンテナンスができる外装と違って、内装は手の施しようがありません。
そのため、プロの手で以下のような「オーバーホール」が必須となるのです。
『オーバーホールの一般的な流れ』
①腕時計の分解
②パーツの洗浄
③ケース&ブレスの洗浄
④注油
⑤組み立て
⑥タイミング調整
⑦精度テスト
⑧防水テスト
この記事では、オメガの人気モデル「シーマスター」のオーバーホールについて、料金と納期を4つの依頼先と共に解説していきます。
最後まで読んでいただければ、以下のようなメリットがあります。
「オメガのシーマスターのオーバーホールについてわかる」
「シーマスターのオーバーホール料金や納期についてわかる」
「オメガを修理する際の依頼先についてわかる」
シーマスターを長期的に愛用するためにも、ぜひ参考にしてください。
オメガ・シーマスターのオーバーホール料金と納期
オーバーホールをするにあたって、最も重要なのが料金といえるでしょう。
オーバーホールは故障したときに行うものではなく、定期的に実施するメンテナンスです。
ここでは、オーバーホール料金と納期を解説していきます。
正規サービスのオーバーホール料金と納期
機能 | オーバーホール料金 |
---|---|
クォーツ | 74,800円~ |
自動巻き | 105,600円~ |
クォーツ・クロノグラフ | 90,200円~ |
自動巻き・クロノグラフ | 135,300円~ |
※最終的な修理内容によって料金は変動します
正規サービスの納期:約6週間~
正規サービスの修理保証:2年
料金は高額で、納期も長めとなっています。
その理由として、オメガではオーバーホールをより網羅的な「コンプリートメンテナンスサービス」として実施しているのです。
このサービスには、ムーブメントのオーバーホールの他に、「外装の研磨」や「摩耗した部品の交換」が含まれます。
通常のオーバーホールにプラスの作業を加えているため、上記のような料金と納期になっています。
修理保証が2年と、アフターサービスも手厚くなっています。
腕時計の修理専門店のオーバーホール料金と納期
機能 | オーバーホール料金 |
---|---|
クォーツ | 約23,100円~ |
自動巻き | 約26,400円~ |
自動巻き・クロノグラフ | 約33,000円~ |
コーアクシャル | 約41,800円~ |
・修理専門店の納期:約3週間~
・修理専門店の修理保証:1年
修理専門店は基本的にオーバーホール作業のみなので、正規サービスと比べて料金は安くなります。
納期も迅速で、少人数制・無駄のない工程を敷いている事業者が多く費用を安く早く済ませられ特徴があります。
ただし、純正品によるパーツ交換ができないこともあります。
その場合は、以下のポイントを踏まえた修理専門店を探しましょう。
・オメガの純正パーツを保有している
・必要なパーツを製作して交換する
上記に対応できない修理専門店だと、正規サービス送りを提案されて料金と納期が大幅にかかる可能性があります。
シーマスターのオーバーホール頻度
・通常のシーマスター=5~8年
・コーアクシャルのシーマスター=8~10年
オメガの公式は5〜8年ごとのコンプリートメンテナンスサービスを推奨しています。
さらに、オメガの独自機構である「コーアクシャル」の場合は、8年〜10年が目安となっています。
一般的な腕時計のオーバーホール頻度は、以下となっています。
・クォーツ式=4~5年
・機械式=3~5年
特に機械式に関しては、オメガのムーブメントは劣化に強い使用となっています
オーバーホール頻度が長いと、必然的にランニングコストの削減にもなるのです。
オメガ・シーマスターのオーバーホールを受付できる4つの依頼先【それぞれのメリットと共に解説】
オメガの修理は基本的に「オメガの正規サービス」と「腕時計の修理専門店」で実施されます。
しかし、依頼の窓口は他にも存在します。
ここでは、「オメガの正規サービス」と「腕時計の修理専門店」を含めたオメガの修理窓口を紹介します。
それぞれのメリットも解説しますので、オーバーホール依頼する際の参考にしてください。
①オメガの正規サービス
オメガの正規サービスは、「スウォッチグループジャパン」にて実施されます。
「スウォッチグループ」とは、オメガが所属する世界最大の時計製造グル―プです。
「スウォッチグループジャパン」は、その現地法人にあたります。
国内の各所にサービスセンターが設けられており、オメガをはじめとした所属ブランドの修理を手掛けています。
メリット:高い安心感
正規サービスには、高い安心感があります。
自社の商品であるため、適切な修理ノウハウを習得した技術者が在籍しています。
パーツ交換の場合も、もちろん純正品で対応が出来ます。
定期メンテナンス・修理作業において、高い質の対応が期待できます。
②腕時計の修理専門店
修理専門店は、腕時計のあらゆる修理・メンテナンスに特化したプロが在籍しています。
1つのブランドだけでなく、国内外の様々なブランドに対応できます。
オメガは人気ブランドなので、シーマスターのメンテナンスができる修理専門店を見つけることは容易でしょう。
メリット:安価で高いスキル
腕時計の修理専門店は、安価で高いスキルが魅力です。
正規サービスは、修理工房はもちろん商品の開発費や広告費など、時計ブランドとしてあらゆるコストが掛かります。
しかし、修理専門店は時計ブランドほどのコストが掛からないことや、修理に特化した工程を工夫しているため、修理料金も安価に抑えられるのです。
腕時計の修理に特化したプロが手掛けるので、きちんとした技術者が在籍している修理専門店は正規店に劣らない高い質のサービスを提供してくれます。
K’s factory(ケイズファクトリー)の宅配修理
K’s factory(ケイズファクトリー)では、時計専門店様から数多くの難しい依頼を受けてきた経験豊富な技術者が皆様のご愛用の腕時計を的確に診断・修理いたしております。また、ほぼ全ての修理工程を自社工房内で完結しており、厳重なセキュリティシステムで責任をもって皆様の大切な腕時計をお預かりしておりますので、ぜひK’s factory(ケイズファクトリー)の宅配修理をご活用ください!
③家電量販店
家電量販店の腕時計売場に併設されている修理コーナーで、オーバーホールの依頼ができます。
店頭では電池交換やバンド交換などの簡単な修理しか受け付けていないので、預かってから正規サービスに送られます。
受け付けてからは、専門のスタッフが正規サービスとのやり取りをすべて行ってくれます。
メリット:還元率の高いポイント
家電量販店のメリットは、会計時に還元率の高いポイントが利用できることです。
大半のポイントカードは還元率が0.5~1%ほどですが、家電量販店は8~10%となっているのです。
会計時に貯めることはもちろん、ポイントを使用しての支払いも出来ます。
正規サービスのオーバーホール料金は高額ですが、そのぶんポイントが貯まりやすい、あるいはポイント利用で値引きが可能なのです。
④百貨店
百貨店にあるオメガの販売店に持ち込めば、修理を受け付けてくれます。
もしくは、百貨店の中に修理専門業者が入っている場合もあります。
前者の場合は「正規サービス」、後者の場合は「修理専門店」のサービス内容となるのです。
メリット:アクセスのしやすさ
百貨店はアクセスしやすい場所にあるので、来店しやすくなっています。
百貨店の約8割は、「商業集積地区」という商業施設や小売店が密集した地区に立地しています。
そのため、通勤時や買い物のついでに寄りやすくなっています。
来店受付は少し手間を感じますが、百貨店は立地の良さでカバーできているのです。
オメガ・シーマスターのオーバーホールを依頼する方法
どの依頼先でも、依頼方法は共通しています。
・来店受付
・宅配サービス
上記の2点について、詳しく解説していきます。
来店受付
あらゆる依頼先に腕時計を持ち込むのが、基本的な依頼方法です。
「正規サービス」「修理専門店」「家電量販店」「百貨店」、いずれも対応できます。
正規サービスに関しては、以下の場所で来店受付ができます。
『依頼先』
・東京カスタマーサービス:東京都中央区
・(有)札幌時計サービスセンター:北海道札幌市
・中部時計サービスセンター:愛知県名古屋市
・九州地区指定サービスセンター(有)スイス時計サービスセンター:福岡県福岡市
・オメガブティック心斎橋:大阪府大阪市
店頭でスタッフと相談できるので、スムーズに安心感を持って依頼ができます。
ただし、上記のようにサービスセンターのある場所は限られています。
あまりに遠くて来店が難しい場合は、他の3つの依頼先も検討しましょう。
宅配サービス
自宅からの発送で腕時計を送る、「配送サービス」もあります。
来店する時間が無かったり、近隣に来店できる場所がない場合に便利なサービスです。
主に「正規サービス」と「修理専門店」で実施されています。
正規サービス【ピックアップサービス】
オメガの正規サービスは、指定の場所から腕時計を引き取る「ピックアップサービス」を実施しています。
オメガのサイトで申し込みすると、指定の場所まで2週間以内に梱包材が届きます。
あとは時計を入れて送り返すだけで、正規サービスのオーバーホールが実施されます。
「梱包資材」「時計の配送料」が、全て無料で利用できるのです。
メンテナンス料金は、返送時に代引きで支払いとなっています。
修理専門店【一部で宅配サービスを実施】
一部の修理専門店でも、宅配サービスが実施されています。
手順は、正規サービスとほとんど変わりません。
送料がかかる事もありますが、オーバーホール料金が安いので正規サービスよりコストパフォーマンスは良いと言えます。
サイトから簡易見積りができる修理専門店もあるので、よりスムーズに依頼ができます。
まとめ
オメガ・シーマスターのオーバーホールについて、解説してきました。
この記事の要点をまとめると、以下になります。
・正規サービスは「コンプリートメンテナンスサービス」という網羅的な作業を行う
・オーバーホール料金は高額で納期も「約6週間~」と長め
・修理専門店ではオーバーホール作業のみ
・正規サービスと比べて料金は安く納期も「約3週間~」と短め
・修理専門店ではパーツ交換が対応できない場合もある
・シーマスターのオーバーホール頻度は公式の推奨で5~8年
・独自機構の「コーアクシャル」に関しては8~10年
・オメガの正規サービスのメリットは「高い安心感」
・腕時計の修理専門店のメリットは「安価で高いスキル」
・家電量販店のメリットは「還元率の高いポイント」
・百貨店のメリットは「立地によるアクセスのしやすさ」
・依頼方法は「来店受付」か「宅配サービス」
当記事の結論としては、「スキルの高い修理専門店に依頼する」というのが一番のオススメとなります。
理由としては以下になります。
・オーバーホール料金が高額で「クロノグラフ」や「コーアクシャル」など高機能モデルだとさらに跳ね上がる
・掲載料金はあくまで「コンプリートサービス」のみで外装(ケース、ガラス etc…)に不具合が見つかればオーバーホール料金にプラスされる
料金が安い修理専門店に依頼することで、コストが抑えられるのです。
簡易見積もりをして宅配サービスも利用すれば、すべての作業が自宅で完結するので大変お手軽です。
ただし、修理専門店によってスキルの高さが若干異なります。
『修理専門店のスキルを見極めるポイント』
・在籍スタッフが腕時計修理の専門資格を保有している(「腕時計修理技能士」など)
・シーマスターの修理実績がある
上記のポイントを抑えれば、正規サービスと遜色ないクオリティーでオーバーホールが可能です。
ぜひこの記事を参考に、シーマスターを継続的にリフレッシュしてみましょう。