「ブレゲの修理の依頼先について知りたい。」
「ブレゲの修理料金って依頼先別でどれぐらい違うの?」
「ブレゲの修理の依頼方法って来店以外に何かあるの?」
この記事では、上記のような疑問を解決していく内容となっております。
腕時計ブランドの「ブレゲ」は、1775年にフランスのパリで「アブラアン・ルイ・ブレゲ」によって創業されました。
高度な時計技術に加え、最新科学や美術にも精通していたブレゲが制作する時計はたちまち大成功を収めました。
『ブレゲ時計開発の歴史』
1780年=自動巻き時計の「ペルペチュエル」を開発
1795年=「永久カレンダー」を開発
1801年=「トゥールビヨン・レギュレーター」の特許を取得
1820年=クロノグラフの先駆けとなる「二重秒針時計」の開発
1950年=クロノグラフのリセット機能・分カウンターと2つの特許を取得
これでも、ほんのごく一部となります。
近年でも意欲的に開発に取り組んでおり、2002年から2011年の間だけでも90件以上の特許登録を行っています。
そんなブレゲの腕時計も、使用していると内部で経年劣化が発生します。
時計の精度や機能に不具合が起こり、最終的にパーツの破損にもつながりかねません。
そのため、定期的な修理やメンテナンスが必須となるのです。
この記事では、ブレゲの修理料金を依頼先別に比較して解説していきます。
最後まで読んでいただくと、以下のようなメリットがあります。
・ブレゲの時計の修理料金を把握したうえで修理の予算を組み立てられる
・ブレゲの修理の依頼先についてわかったうえで自分にとって適切な依頼先を選べる
・自分に合った依頼方法でブレゲの時計が修理できる
ぜひこの記事を、ブレゲの時計を修理する際の参考にしてみてください。
ブレゲの時計修理の依頼先について解説【正規サービスと修理専門店】
ブレゲの修理を依頼する際には、依頼先について理解することが重要です。
自分にとって適切な依頼先を選択することで、修理やメンテナンスの手続きが円滑に進むでしょう。
それぞれの詳細とメリットを解説しますので、ぜひ参考にしてください。
ブレゲの正規サービス「スウォッチグループジャパン」
ブレゲは、時計製造グループとしては最大である「スウォッチグループ」に所属しています。
修理やメンテナンスを依頼すると、日本法人である「スウォッチグループジャパン」のサービスセンターが対応します。
正規サービスで修理作業を手掛けるのは、スイス本社で認定を受けた専門の技術者です。
高度なスキルを必要とするブレゲのメンテナンスを、確かな品質で丁寧に仕上げてくれます。
正規サービスのメリット【網羅的な修理内容】
正規サービスのメリットは、定期メンテナンスにおける「網羅的な修理内容」です。
ブレゲに定期メンテナンスを依頼すると、「コンプリートメンテナンス」という作業が実施されます。
内部のメンテナンスはもちろん、外装を軽く磨き上げる「ライトポリッシュ」まで作業工程に含まれています。
修理専門店が行うメンテナンスの作業工程には、「ライトポリッシュ」までは含まれていません。
正規サービスの方が、より新品に近い状態でユーザーの元に戻ってくるのです。
腕時計の修理専門店
正規サービス以外で言うと、腕時計の修理専門店が選択肢となります。
修理専門店には、各種腕時計ブランドの修理に熟知した経験豊かなプロが在籍しています。
修理やメンテナンス作業の品質においても、正規サービスと同等の水準を保ってくれるのです。
修理専門店のメリット【安価な修理料金】
正規サービスと比べて、修理専門店は料金が安価になります。
『安くなる理由』
・店舗や修理工房が小規模
・時計の制作費や広告費がかからない
・ネット店舗なら店舗のコストがかからない
・正規サービスに含まれる「ライトポリッシュ」などのオプション工程が含まれない
上記のように、あらゆる要素でコストが抑えられるのです。
当然プロの技術者が手掛けるので、修理のクオリティは保障されています。
「ライトポリッシュ」は基本的に別料金ですが、もし含めたとしても正規サービスより高額になることはほぼありません。
それほど、正規サービスとの料金に乖離があるのです。
ブレゲ時計の修理料金【依頼先別の一覧】
ブレゲの修理において気になるのは、やはり料金です。
ブレゲの腕時計は高機能ゆえ、複雑な構造を持っています。
製作はもちろん、修理やメンテナンス作業にも高度なスキルを必要とします。
必然的に全体的な修理料金も、一定水準を上回る事になるのです。
ここでは、ブレゲの修理料金を依頼先ごとにご紹介します。
正規サービスの修理料金
機能 | 修理料金 |
---|---|
シンプル手巻き | 約107,800円 |
シンプル自動巻き | 約132,000円 |
ミドルコンプリケーション | 約176,000円 |
クロノグラフ | 約200,200円 |
クラシック(ロシア皇帝ツァーリの目覚め)モデル,アラーム付き自動巻, インディペンデントクロノグラフ | 約278,300円 |
パーペチュアルカレンダー, スプリットセコンド | 約310,200円 |
シンプルトゥールビヨン, 付加機能付きトゥールビヨン、イクエーション | 約434,500円 |
ミニッツリピーター, ハイコンプリケーション, ハイジュエリー、アンティークウォッチ, 修復 | スイス本社での見積もり |
※最終的な修理内容によって料金が変動します
納期:1ヶ月~(スイス本社対応なら2ヶ月~1年)
修理保証:2年
料金は機能によってかなり異なっており、「シンプル手巻き」と「トゥールビヨン」ではおよそ30万円もの価格差があります。
時計自体が非常に高額なので、修理価格もそれに準ずる形となるのです。
納期も本来は1ヶ月ほどですが、スイス対応になると2ヶ月から1年間もかかります。
高額で納期もかかりますが、正規サービスによる安心感と手厚い2年の正規保障は高いメリットです。
修理専門店の修理料金
機能 | 修理料金 |
---|---|
シンプル手巻き | 約47,300円 |
シンプル自動巻き | 約60,500円 |
ミドルコンプリケーション | 約68,200円 |
クロノグラフ | 約80,300円 |
クラシック(ロシア皇帝ツァーリの目覚め)モデル,アラーム付き自動巻, インディペンデントクロノグラフ | 見積もり |
パーペチュアルカレンダー, スプリットセコンド | 見積もり |
シンプルトゥールビヨン, 付加機能付きトゥールビヨン、イクエーション | 見積もり |
ミニッツリピーター, ハイコンプリケーション, ハイジュエリー、アンティークウォッチ, 修復 | 見積もり |
納期:3~4週間
修理保証:半年~1年間
全ての機能において、修理専門店の方が料金は手頃になります。
納期も最短で3週間なので、正規サービスよりも早く戻ってきます。
ただし、修理保証に関しては短くなってしまいます。
それでもコストが抑えられるうえ早く戻ってくるのは、時計修理において大きなメリットと言えます。
ブレゲの時計を修理に出す頻度は5年前後
修理を依頼する頻度は重要で、ブレゲの正規サービスでは約5年ごとの依頼をすすめています。
この期間は、ムーブメントのパーツに用いられる潤滑油の寿命に基づいています。
定期的な修理を実施することで、腕時計の故障を予防するだけでなく長寿命化も期待できます。
しかし、明確な問題がない場合は手間や料金の事を考えると、修理に踏み切るのが難しいこともあります。
それでも目に見えない時計の内部では、予想以上に劣化が進んでいる可能性があります。
正規サービスが勧める頻度に従い、修理の依頼を検討してみましょう。
ブレゲの時計修理における並行差別について
特に高級舶来ブランドの修理において話題となるのは、修理料金の「並行差別」です。
並行差別とは、正規品と並行輸入品に対する修理サービスの差異を指します。
正規品の場合は標準の修理料金が適用されますが、並行輸入品では高額になることがあります。
ブレゲにおいても、並行差別が存在するかどうかを詳しく解説していきます。
「スウォッチグループ」所属のため並行差別は無し
ブレゲの修理において、基本的には並行差別が見受けられません。
ブレゲが所属する「スウォッチグループ」では顧客の満足度を重視し、正規品や並行輸入品に関わらず公平なメンテナンスサービスが提供されています。
購入の仕方を問わず、並行差別なく修理やメンテナンスを本来の料金で請け負ってくれるのです。
ブレゲの時計を修理に出す「依頼方法」について
ブレゲの時計を修理する際の依頼方法は、主に「来店受付」か「宅配サービス」の2つになります。
依頼先によって少し内容が変わりますので、そこも含めて解説していきます。
正規サービスの来店受付
正規サービスの修理依頼は、主に以下の場所で来店受付ができます。
【スウォッチグループジャパンのカスタマーサービス】
・東京カスタマーサービス
・大阪カスタマーサービス(郵送受付のみ)
【スウォッチグループジャパンの地区指定サービスセンター】
・札幌時計サービスセンター
・中部時計サービスセンター(名古屋)
・スイス時計サービスセンター(福岡)
上記以外では、全国に29店舗(2023年12月現在)あるブレゲの正規販売店でも来店受付が可能です。
ブレゲの時計や修理に精通したスタッフに、直接依頼ができます。
正規サービスの宅配サービス「無料ピックアップサービス」
来店が難しい場合でも、無料で腕時計を郵送するサービスが利用できます。
『無料ピックアップサービスの手順』
①専用のWebサイトで手続き
②2週間以内に指定の住所まで梱包材が届く
③梱包材に修理したい時計を入れて送り返す
④正規サービスにて修理作業
⑤返送時に代引きで修理料金を支払う
梱包材の提供と、往復の送料が無料となっています。
近隣に来店受付できる場所が無かったり、時間がないときは非常に便利なサービスです。
修理専門店の来店受付
修理専門店に来店して、直接スタッフに修理を依頼する方法です。
正規サービスとの違いは、圧倒的な店舗数の多さにあります。
ブレゲの正規サービスで来店受付できるのは、前述した34店舗となります。
それに対して、修理専門店は全国におよそ2,000店舗もあるのです。
自宅の近所や通勤ルートなど、気軽に立ち寄れる範囲内で依頼したい修理専門店が見つかる可能性があります。
修理専門店の宅配サービス
一部の修理専門店では、宅配サービスも提供されています。
手続きは、正規サービスの「無料ピックアップサービス」とほとんど変わりません。
専用のWebサイトから申し込んで、宅配キットを送ってもらうという流れになっています。
正規サービスとの違いは、修理専門店によっては送料が有料になる可能性があることです。
しかし修理料金が安いことを考慮すると、コストパフォーマンスは修理専門店の方が高いと言えます。
K’s factory(ケイズファクトリー)の宅配修理
K’s factory(ケイズファクトリー)では、時計専門店様から数多くの難しい依頼を受けてきた経験豊富な技術者が皆様のご愛用の腕時計を的確に診断・修理いたしております。
また、ほぼ全ての修理工程を自社工房内で完結しており、厳重なセキュリティシステムで責任をもって皆様の大切な腕時計をお預かりしておりますので、ぜひK’s factory(ケイズファクトリー)の宅配修理をご活用ください!
まとめ
ブレゲの修理料金を、主な依頼先である「正規サービス」と「修理専門店」に分けて解説してきました。
この記事の要点をまとめると、以下になります。
・ブレゲ修理の主な依頼先は「正規サービス(スウォッチグループジャパン)と「腕時計の修理専門店」
・正規サービスのメリットは「網羅的な修理内容」
・修理専門店のメリットは「安価な修理料金」
・正規サービスの修理料金は高額で納期も長いが修理保証が2年と手厚い
・修理専門店の修理料金は安価だが修理のクオリティが下がるわけではない
・ブレゲの時計は故障を防ぐためにも5年前後を目安に修理を依頼する
・ブレゲは「スウォッチグループジャパン」所属のため並行差別が無い
・ブレゲの修理を依頼する方法は「来店受付」か「宅配サービス」
当記事の結論として、ブレゲの修理は「スキルの高い修理専門店に宅配サービスで依頼する」というのがおすすめです。
ブレゲの正規サービスは高い信頼性がありますが、どうしても修理料金の高さは気になるところです。
そこで、修理専門店に依頼する事でコストを軽減できます。
宅配サービスも利用すれば、依頼にかかる手間も楽になります。
さらに、下記のポイントを抑えてスキルの高い修理専門店を選びましょう。
・在籍スタッフが腕時計修理の専門資格を保有している(「腕時計修理技能士1級」など)
・ブレゲの修理実績がある
これらを確認すれば、手ごろな価格かつ正規サービスと同等の品質で修理が可能です。
もし修理を検討しているなら、事前にWebサイトや電話による問い合わせで情報を確認してみましょう。
高性能なブレゲの時計を、適切に修理して長くご愛用ください。